最近は金の価格の上昇が続いています。
金投資に興味はあるけど、何から始めればいいのか、金投資にはどのような特徴やリスクがあるのか知りたいという方も多いと思います。
この記事では、金投資の方法を紹介しながら、以下のような疑問にお答えします。
・金投資にはどのような方法があるの?
・どの投資方法がおすすめなの?
投資方法ごとにお勧めできる人を紹介していきますので、金投資について検討してみてください。
金投資の特徴
金への投資には以下のような特徴があります。
比較的リスクが少ない
金は比較的リスクが少なく、一般的に「安全資産」と言われています。
その理由としては、需要と供給が安定していることがあげられます。金は限られた量しか存在しない希少な鉱物資源であり、採掘量は3,000~3,500トン程度で安定しています。また、リサイクル等も含めた供給量は4,500トン前後で安定しています。それに対して需要は宝飾用途や産業用途で多く存在しており、こちらは4,000~4,500トン程度で安定しています。ただし、ここ数年は需要に対して供給が500トン前後上回っているようです。
金の需要と供給などのデータはワールド・ゴールド・カウンシルが提供しているGoldhubのデータから確認ができます。
次に、金は株などと違って、金自体に価値があります。株は企業が倒産したりすると価値が0になってしまいますが、金は需要と供給のバランスが安定している限り価値が0になるリスクはほぼありません。
情勢不安に強い
金は不景気など経済的に不安定な場面や、戦争など政治的に不安定な場面に強い傾向があります。
経済的、政治的に不安定な場面では、株や為替などの相場が不安定になる傾向があるため、資産の安全な避難先として金が選ばれることがあります。その結果、金の需要が増加して、価格が上昇する場合があります。
逆に、経済的に成長している場面や、政治的に安定している場面では、資金は金から株などに移される傾向にあるため、金の価格は低下することがあります。
インフレに強い
金はインフレに強い傾向があります。
金の供給量は限られているため、貨幣価値の変動に対して、金自体の価値は変わらないためです。
長期保有向き
金は一般に長期保有向きとされています。
金の相場は短期的には大きく変動しています。短期的な変動は、需給の変化や世界情勢の変化に対応して要因が複雑に絡み合っているため、短期的な変動を狙って売買するのは難しく、うまく利益を得られる確率はかなり低いです。
長期的には、金の価値が安定しているため、ポートフォリオの多様性を確保し、資産を保全する目的には適しています。定期的に自身のポートフォリオを見直して、適切に資産を管理する目的に向いています。
リスク
金投資には以下のようなリスクがあります。
価格変動リスク
金相場の変動によって、金を購入した時よりも金の価格が下がってしまい、損失が出る可能性があります。
流動性リスク
必要な時にすぐに売買ができるかどうかのリスクが流動性リスクです。金に関しては売買に時間は対してかからないため、流動性リスクは低いです。
盗難紛失リスク
金の現物に対して投資をしている場合は、紛失や盗難の被害にあう可能性があります。
為替変動リスク
金は国際的にはドルで取引をされているため、為替の変動で国内の金の価格が変動する可能性があります。
金投資の種類
金投資の方法には、主に金現物取引と金ETFがあります。投資方法ごとにおすすめの人をまとめます。
金現物投資 | 金ETF | |
---|---|---|
取引場所 | 貴金属店、証券会社 | 証券会社 |
取引方法 | 店頭、電話、オンライン | オンライン |
実物の保有 | 実物を手元で保有できる | 実物を手元で保有できない |
コスト | 比較的高い | 比較的安い |
おすすめの人 | ・実物を手元で保有したい人 | ・頻繁に取引を行う予定の人 |
金現物
実物の金を購入して保有する方法です。購入する金は金貨や金地金になります。
実物を手元で保有できるため、手元で資産を持っておきたいという人には向いています。
一方、金ETFと比較して売買のコストが高いので、頻繁な取引には向きません。ポートフォリオに金を組み込んで、保有量を定期的に見直すような人は金ETFのほうがコストが低いため向いているでしょう。
メリット | 保管場所をコントロールできる。 |
デメリット | 売買手数料や保管費用などコストが多くかかる。 |
コスト | 売買手数料 保管費用 |
特有のリスク | 盗難や紛失 |
金ETF
金価格と連動するETFを購入する方法です。証券会社から金ETFを購入します。
比較的売買コストが低いため、頻繁な取引をしたい人に向いています。ポートフォリオに金を組み込んで、保有量を定期的に見直すような人は金ETFのほうが向いているでしょう。
一方、実物を手元で保有するわけではないので、手元で資産を持っておきたいという人には金現物のほうが向いています。
メリット | 現物と比較してコストが低い。 |
デメリット | 金ETFの値動きが金価格と一致しない場合がある。 |
コスト | 売買手数料 管理手数料 |
特有のリスク | 金ETFの価格が金価格と一致しない場合がある |
まとめ
金投資の特徴とリスクを紹介しました。
また、金投資の方法ごとにおすすめな人を紹介しました。
手元で資産を持っておきたいという人には金現物投資、頻繁な取引をしたい人には金ETFが向いています。
金投資をどんな目的で行いたいかを考慮して、どのような方法で投資を行うか検討してみてください。